2020年2月16日日曜日

SONY BDZ-X90 電源入らず 故障修理 してみた

今回は友達からの依頼品。ハードオフ巡りが趣味なので、こちらとしても修理ネタに困らず助かります^^;

SONY ブルーレイディスクレコーダ BDZ-X90 で、機種としては古いですが名機なので今でも修理して使っている方は多いと思います。
 
修理依頼内容は、
・電源入らず。コンセントを入れるとピシッ、ピシッというコイル鳴きが繰り返しある。
とのこと。

既に分解済みなので中身はグチャグチャ ^^;
とりあえず、ショートしない程度に整理し電源を入れてみます。
茶色の部分が電源なのですが、確かにピシッという音がします。
電源のみ取り外しテストしてみましたが、同様の症状。
裏面と見比べながら機能ブロックをイメージします。
色々な角度から、
 
ICの確認
TP16NF06FP データシート N-channel 60V Power MOSFET
 
手抜きで測定しましたが、ダイオードとしてしか出ない。取り外して正常を確認。
 
同様に
P22NF03L データシート N-channel 30V Power MOSFET
こちらも正常
 
整流ダイオードIC
S0179 データシート 見つからず。正常なんで気にしない^^;
基盤裏面のFETも軽くあたってみたがショートしている部分なし。良くあるFET破損ではなさそう。

電源制御ICは新電元
 
基板を確認しましたが、概ねリファレンスデザインそのまま。
ダイオードブリッジの出口にある謎の部品。
最初バリスタ(5D201Kってのも見つかったし)だと思っていましたが直列に接続されているし変だなと思い再検索してやっと見つけました。温度が上がると抵抗が増す素子。
 
5D210BRを取り外したついでに、整流ダイオードの出力確認。問題なし
電源制御IC MR1531の入力は146Vで、間欠動作しています。
 
ここまではAC100Vで実験していたのですが、精神的に良くないので安定化電源と交代。
直流240Vって何に使うんだと最初思っていましたが、こういうシーンで使うんですね。
まさに猫に小判 (*´ω`*)
Vccの電圧降下で安全装置が起動しているためか、入力電圧を90V程度まで下げるとリセットが掛からなくなりました。
この状態で発熱を確認するも、極端に目立つ部品はなし。
ん? 右部分はフォトカプラとかの制御部分だけど、真ん中のはなんだ?
 
回路を確認していく中で、茶色のヒューズ断(250V 1A)を確認。
切れたヒューズは5.8Vラインなのですが、出口は-12Vほどあります。
壊れたと思われるICはこちら、4pinに-40V来ており、それが8pinに流れ込んでいるようです。
交換部品を探すため、10358で検索するとBA10358 Dual ground senseオペアンプがヒットするのですが、ピン配置的にも信号的にも変です
 

主な電源ラインを追っかけるとこんな感じで、4pinには-12Vが来ているはず。
更に、破損したと思われるICを撤去するも、保護回路は引き続きかかる状態
まだ何処かに破損個所がありそうです。
参考として、DC 90V入力での波形はこんな感じ、
+5.8Vラインのトランス出口、ダイオード出口、
 
-12Vラインのトランス出口、ダイオード出口、
 
なんか-40Vもある。ちなみに、+12Vも同様
 
次の一手も思いつかないので、10358をBA10358として進めます。
手持ちのジャンク品から探したLM393を代替品に選定
250V 1Aヒューズは適当なやつが無かったので、250V 2Aをエイヤって感じで接続(^^♪
なんと、-40Vが-12Vに+40Vは28Vと少し下がってきました。
なんか動きそうな予感がしたので取り外していた部品を一気に戻したところ概ねいい感じに出ていることを確認しました。

最後に本体に戻して、はい電源回路復活しました(≧▽≦)
電源の修理だけ依頼されたので、自分の作業は終わりです。

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